GDPR対応とデータ精度を追求し、GA4から当社のクラウドへ移行した事例

クラウドサービス

これまでCookie同意ツールとGA4を組み合わせて運用されてきたお客様(大手外資系企業)ですが、欧州を中心としたグローバルなプライバシー規制(GDPR)へのより厳格な対応と、解析データの信頼性向上という2つの大きな課題に直面されていました。

検討の結果、IPアドレスの匿名化を標準で備えるなどプライバシー保護に特化している点に加え、GA4のような「推計(サンプリング)」ではない100%の生データによる高精度な解析が可能なMatomoの導入を決定。さらに、独自タグによる柔軟なセキュリティ対策が図れる点も、選定の決め手となりました。

導入にあたっては当初自社でのサーバー構築も検討されましたが、OSやミドルウェアの継続的なアップデート、バックアップ、高度なパフォーマンスチューニングといった運用保守の負荷が大きな懸念となりました。最終的に、インフラ管理の手間をゼロにしながら、当社の専門的なテクニカルサポートを標準で受けられる当社のクラウドサービスの利便性と安心感を高く評価いただき、採用に至りました。

システム構成および導入環境

弊社のクラウドサービス(AWS)を活用し、専用のMatomoサーバー環境を構築しました。通信の安全性を確保するため、SSL証明書にはLet's Encryptを適用し、標準で暗号化通信(HTTPS)に対応したセキュアな解析基盤を提供しています。
導入にあたってお客様にご準備いただいたのは「解析用ドメイン」のみです。サーバーの調達からミドルウェアのキッティング、証明書の更新管理に至るまで、複雑なインフラ構築・運用の工程をすべて当社が代行することで、お客様の工数を最小限に抑えたスピーディな導入を実現しました。

Amazon Linux 2023 Apache MariaDB PHP Matomo

アクセス解析における主要要件と対応内容

要件項目 要求事項 目的・メリット
権限管理 管理者、一般閲覧ユーザー等の柔軟なアカウント設定 組織に応じた適切なアクセス制御とガバナンスの強化
プライバシー GDPR(欧州一般データ保護規則)への完全準拠 グローバル基準の法令遵守と企業ブランドの保護
データ保持 データ保持期間の明確な把握とカスタマイズ 外部都合によるデータ削除を防ぎ、長期分析を可能に
運用効率 Matomoタグマネージャーへの対応 専門知識がなくても計測タグの柔軟な管理・追加が可能
計測精度 ユーザー・セッション・イベント単位の基本指標取得 100%の生データに基づいた、サンプリングのない精密な解析
共有・連携 レポーティング機能およびCSV形式でのデータ出力 迅速な社内共有と、BIツール等との外部連携の容易化

「守り」の基盤を「攻め」の武器に変える、今後のデータ活用展望

GA4からの移行により、信頼性の高いデータ基盤を構築したお客様は、現在、解析を「実務」に定着させる以下のステップを見据えられています。

  1. 社内教育の強化: トレーニングによる組織全体のデータリテラシー向上
  2. 機能の最適化: プラグイン活用による、自社専用の分析環境構築
  3. 施策の精度向上: 100%の生データを根拠としたサイト改善の推進
  4. 適用範囲の拡大: グループ他サイトへの展開と解析基準の統一

「守り」のプライバシー対応を完了させた今、今後は蓄積されたデータを「攻め」の武器として、より能動的なマーケティング活動を展開していく方針です。

その他の導入事例