GA4のサンプリング制限を回避。セキュリティと精度を両立した解析環境を構築した事例
グループ各社のサイトリニューアルを機に、これまで未着手であったアクセス解析の基盤構築を決定されたお客様(大手物流企業)。戦略的なWebサイト運用の第一歩として、まずは基礎指標の正確な現状分析が急務となっていました。
当初はGoogle Analytics(GA4)の導入も検討されましたが、自社のセキュリティポリシーに照らし合わせた際のタグ設置の難しさや、大規模データ時に発生する「サンプリング(推計値)」による精度のばらつきが大きな懸念材料となりました。検討の結果、100%の生データに基づいた精密な解析が可能で、かつセキュアな自社専用環境を構築できるMatomoの採用に至りました。
導入にあたっては、サーバー調達やインフラ構築に要する手間と時間を最小限に抑えるため、当社のクラウドサービスを選択。解析規模に応じた最適なサーバー環境が最短距離で手に入るだけでなく、専門技術者によるサポートが標準付帯している点も、初めて本格的な解析に取り組むお客様にとって大きな安心材料となりました。
システム構成および導入環境
当社のクラウドサービス(AWS)上に、お客様専用のMatomo解析サーバーを構築しました。セキュアな専用環境を当社側で一括管理・提供するため、お客様側での複雑なインフラ設計やサーバー調達は一切不要です。
導入にあたってお客様にご準備いただくのは、解析結果を確認するためのインターネット環境とWebブラウザのみとなります。サーバーのキッティングから初期設定、保守運用に至るまでを当社がトータルで提供することで、専門知識がなくても最短期間で高精度な解析業務を開始できる体制を整えました。
報告業務を自動化するEメールレポートの活用
サイトリニューアル後の効果を正確に測定するため、Matomoの自動レポート機能をご活用されています。
管理画面へ都度ログインすることなく、必要な指標が定期的にメール配信される仕組みを構築したことで、定例会議でのスムーズな情報共有と迅速な現状分析を実現しました。
| レポート項目 | 主要指標 | 活用の目的 |
|---|---|---|
| CPU | ユニークビジター数、ビジット数、アクション数、平均滞在時間、直帰率など | 「サイト全体の集客状況」を把握。 訪問者の量だけでなく、滞在時間やアクション数から、ユーザーがどの程度サイトを深く回遊したかを分析できます。 |
| アクセスランキング | ページビュー(PV)、ユニークPV、平均ページ滞在時間、直帰率、離脱率 | 「コンテンツの質」を評価。 どのページがよく読まれているか、どこで離脱が発生しているかを特定し、具体的なページ改善の優先順位を判断できます。 |
拡大する組織に寄り添う、継続的なサイト改善への展望
グループ企業の増大に伴い、解析対象となるWebサイトも日々増加しています。Matomoは「ウェブサイト」という単位で解析対象を柔軟に追加できるため、組織の成長スピードに合わせた迅速な解析基盤の拡張が可能です。
本プロジェクトの真の目的は、単なる数値の把握に留まりません。解析結果を根拠とした定期的なサイトリニューアルを繰り返し、最終的な「コンバージョン(問い合わせ件数)」を最大化させることにあります。
データに基づく改善施策を実行し、その結果をまた次の解析へ繋げる。この「終わりのない改善サイクル」をグループ全体で回し続けることが、持続的な事業成長を実現するための確固たる礎となると確信しています。