Open source software マネックス証券株式会社 様

レッドハット製品 - Red Hat JBoss Middleware

ミッションクリティカルな金融サービスを
プライベートクラウド化
─OSS2のサービスとスタッフで高可用性環境を構築─

マネックス証券は、1999年に設立された個人向けのオンライン証券会社のパイオニアである。同社は2009年にインフラ構築やアプリケーション開発において、サイオステクノロジーの「OSSワンストップソリューション(OSS2)」を採用してサービス開発を加速してきた。
サイオステクノロジーを開発パートナーとし、業界で類を見ない先進的サービスとして、顧客ひとりひとりの保有資産を分析し、資産設計のアドバイスを行うツール「MONEX VISION β」など、続々と新機軸のサービスを開発している。こうしたサービスの増加に伴うシステムの柔軟性向上を求めて、日本ヒューレット・パッカード(以下日本HP)製のクラスター・ストレージHP P4000 G2 SANソリューション(LeftHand)を導入、サイオステクノロジーのスタッフとともに、ミッションクリティカル領域におけるプライベートクラウド化を実現した。

会社名 マネックス証券株式会社
設立 1999年5月
資本金 7,425百万円
所在地 東京都千代田区丸の内一丁目11番1号
業種 証券業

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最先端の金融サービスの開発を支えるOSS2とエンジニア

最先端のIT技術、世界標準の金融知識、および最高の顧客サービスと投資教育により、個人投資家向けに最良の金融市場と金融商品にアクセスできるようにすることを目指すマネックス証券。
2009年、同社はサイオステクノロジー株式会社(以下、サイオス)のOSSワンストップソリューション(OSS2)を採用し、エンドユーザーの保有資産を分析してアドバイスする画期的なツール「MONEX VISION β」を構築した。

「MONEX VISIONβ」を始め、証券業界で類を見ないサービスの企画・運用をミッションとする同社の先進サービス企画室の取り組みは、「MONEX LAB(マネックス ラボ)」の総称で括られている。
室長の飯田敦氏をリーダーに、マネジャーの堀内健后氏、ユーザーインターフェースやデザインを担当する山口祐樹氏、金融工学理論を担当する大矢倫靖氏、さらにサイオスの技術者が協力して、安定稼働とコンテンツの拡充に取り組んでいる。

「MONEX LAB」におけるサイオスとの協業体制について、飯田氏は次のように振り返る。
「サイオスのスタッフとは、こちらの要望や課題を常に共有できています。OSS2の名称通りワンストップで対応してもらえ、高く信頼しています。サービス開始から2年ほどが経ち、この間に6種類の新サービスを提供開始しました。現在は個々のサービスよりも、お客様を取り巻くサービス全体を考える時期にきており、ツールの進化と併せてインフラの整備も続けていきたいと考えていました」。

データベースの仮想化でプライベートクラウド化

続々と新サービスを投入するにはインフラ面での課題があったとマネジャーの堀内氏は言う。
「大きいテーマは2つでした。1つは、新サービス開始時のサーバーの継続稼働の問題。もう1つは運用コストの増加です」

従来の「MONEX LAB」のサーバーおよびシステム構成では新サービスを追加するたびに、サーバーを止めて作業する必要があった。「MONEX LAB」のシステムは証券業の本業とは切り離して運用しているが、多くの金融サービスは24時間365日の提供が前提とされ、停止することなく新サービスをローンチさせていく仕組みが必要だった。従前のシステムは各システムごとにストレージが縦割りで分けられていたため、リソースを柔軟に利用できず、運用の効率が悪かったのだ。

「2009年頃から、いずれはデータベースの仮想化、さらに将来的には柔軟なスケールアウトの実現を目指してストレージリソースの共有化やシステム全体のプライベートクラウド化を視野に入れていました」(堀内氏)

環境を熟知したコンサルティングが柔軟なインフラ構築を支援

こうした課題に対してサイオスは、サービスの多様化に対応できるインフラ増強の施策としてHPのストレージ製品「HP P4000 G2 SANソリューション(LeftHand)」の活用を提案。
「台数を増やしたり、スペックをあげたりといっただけでは根本的な解決になりません。マネックス証券のスピード感に耐えうるインフラとして、システム構成の柔軟性が高まるHP P4000 G2は現実的な選択肢でした」と堀内氏は話す。見積もり段階からゴールを共有し、密な協力体制を築いたことが、「MONEX LAB」への適切な提案や迅速なシステム構築を可能にした。

移行プロジェクトは、さっそく実機検証を開始。焦点は「データベース仮想化による影響が、許容範囲内であるかどうか」および「余剰リソースを動的に貸し出す仕組みが適切なコストで構築できるかどうか」だった。本番と同じ環境で検証は行われ、期待したストレージ仮想化によるリソース利用の柔軟性が向上することが確認できた。
「システムの可用性が飛躍的に高まり、さらに付加的な効果として、省スペース化、省電力などのコスト削減のメリットが得られました」(堀内氏)。

移行プロジェクトはキックオフから移行完了まで、わずか3ヶ月という短期間で完了。
「サイオスの技術者は当社の現状を常に把握しています。日頃から必要な対策などについて有益なアドバイスをいただいているため、今回も提案、検証、移行作業開始から完了までがスムーズにいきました」(堀内氏)

飯田氏はサイオスへの今後の期待について、次のように語る。「OSSは『MONEX LAB』が手掛けるオンライン証券のサービスを動かす基盤として、遜色なく活用できます。今後もサービスや機能の拡充に期待しています」。

先進サービス企画室長飯田 敦氏 先進サービス企画室マネジャー堀内 健后氏 先進サービス企画室大矢 倫靖氏 先進サービス企画室山口 祐樹氏

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