〔前編〕OSSのカルチャーを通じたマイクロソフトとサイオスのパートナーシップ   

【VOICEs - キーパーソン・インタビュー】マイクロソフトコーポレーションCEOのサティア・ナデラ氏のもとで、数多くのオープンソースソフトウェア(OSS)開発コミュニティとの連携を強化するマイクロソフト。サイオステクノロジーとの新たなコラボレーションも動き出しています。マイクロソフトが提供するパブリッククラウドサービス「Microsoft Azure」とそれを活用したインテグレーションの可能性とは。

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マイクロソフトは変わった

― サイオステクノロジーでは、オープンソースソフトウェア(以下、OSS)を利用したシステムインテグレーションサービスである「OSSワンストップソリューション」の新メニューとして、クラウド環境に特化した「OSS on CLOUD インテグレーションサービス」を発表、その基盤となる「Red Hat Enterprise Linux on Azure導入サービス」を提供します。ところで、このOSSとマイクロソフトとの関係ですが、マイクロソフトがオープンソースに注力すると発表されたのが、2015年でしたね。現在はどんな関わり方をされているのでしょうか。

新井:Microsoft Azureでは、仮想マシンのうち25%がLinuxで稼働しています。また、Dockerプロジェクトでは開発に貢献するなど、グローバルで2,000以上のOSSコミュニティと関わっています。つい最近も、OSSの継続的インテグレーションツールであるJenkinsプロジェクトとの提携を発表しました。また、Azureのマーケットプレイスで提供されている仮想マシンイメージの60%以上は、Linuxとなっています。ほかにも、AzureにおけるPaaSの約4分の1が、PHP、Perl、Python、Rubyといったオープンソースのプログラム言語で書かれています。

新井真一郎さん:日本マイクロソフト株式会社 OSS戦略担当部長 日本アイ・ビー・エムにてシステムインテグレーション事業のシステムエンジニア、プロジェクトマネージャーとして金融業の顧客を担当。その後、ハードウェア製品事業のLinux/OSSエバンジェリストとしてOSSビジネス開発をリード。現在は日本マイクロソフトにて、OSS Leadとしてオープンソースの戦略立案、ビジネス推進を担当

黒坂:マイクロソフトはOSSを利用するためのインフラをユーザー企業に提供するとともに、自身もOSSを積極的に利用しているということですね。

黒坂肇:サイオスではRed Hatのサポート事業やOSSよろず相談室の立ち上げなど多くの事業に参画。現在、サイオステクノロジー株式会社 プロダクト&サービス事業企画部長、SI部門の技術部長を兼務する。日本OSS推進フォーラムの理事、および、クラウド技術部会副部会長、OSS運用管理勉強会などのOSSコミュニティ活動も行っている

新井:はい。Microsoft Azureはマイクロソフトのテクノロジーのみで動いているわけではありません。OSSが不可欠ということです。そのAzureを使って、多くの方々がその上でビジネスなどのやりたいことを実現して活躍してくれれば、嬉しいですね。

黒坂:ところで新井さんは、どういう経緯でマイクロソフトに転職したのですか。新井さんとは昔からのお付き合いがありますが、そのころ我々にとってのマイクロソフトとは「敵」ではなかったでしたっけ(笑)?

新井:私はマイクロソフトに移る前、日本アイ・ビー・エムに十年以上、勤めていました。そこでLinuxやOSSを取り扱うビジネス領域を担当していました。LinuxやOSSを手がけていくにつれ、会社という組織の垣根を越えて、一人ひとりが世の中のために新しい価値を考え、作っていくという文化に親しんでいきました。
そんな折に、あのマイクロソフトが、OSSに対して戦略的に取り組む、という発表を耳にしました。私はもともと金融分野のSEだったのですが、自分のキャリアも見詰めながら新しい領域を広げたいと考え、マイクロソフトに移る決心をしました。OSSコミュニティと共にAzureの魅力を高めていきながら、パートナーさんと一緒にビジネスを創っていく、というのはオープンソースにおける考え方と基本的に同じです。

黒坂:クラウドサービスが充実してきたことで、たしかにエンジニアにとっては制約がなくなってきました。働き方もこれからもっと自由になってくると思います。リモート環境も増えてくるでしょう。だからこそ、皆が働きやすくなるための環境を整えたり、勉強会を開いたり、学んだことを情報発信したり、といった、みんなのために手を動かす、というオープンソースコミュニティ的なカルチャーが大事になってくると思います。

戸倉:そうですね。マイクロソフトでもこの5年くらいで、大きく変わりました。たとえば、社員教育の仕方も、マイクロソフト社内の資格取得を推奨するだけでなく、社外の方との情報交流を通じてエンジニアとしてのスキルや、コミュニケーション力を高めたりする活動を後押ししてくれる雰囲気も出てきましたね。

戸倉彩さん:日本マイクロソフト株式会社デベロッパー エバンジェリズム統括本部 テクニカルエバンジェリスト  主にITセキュリティ業界でシステムエンジニア職、プロダクトマーケティング職を経て、2011年に日本マイクロソフト株式会社に入社。現在、クラウドや開発ツールを中心にセミナーやハンズオン講師を務めながらマイクロソフトテクノロジーの普及活動を進める

黒坂:私は常日頃からエンジニアに対し、2つの「ソウゾウリョク」を鍛えなさいと言っています。1つは、Imagination(想像力)の羽をどれだけ拡げられるか、もう1つがCreation(創造力)によりそのアイディアを形として表現できるかです。こういうと開発者の話のように聞こえるかもしれませんが、そうではなくて日頃、裏方でシステムを運用しているエンジニアも仕事で得た気づきやスキルをもとに、温めているいろんなアイディアをクラウドサービスの上で表現できる可能性が出てきたんだよ、ということが重要だと思います。

関連ページ:(続き) 〔後編〕OSSのカルチャーを通じたマイクロソフトとサイオスのパートナーシップ技術面の情報を発信するエバンジェリスト
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