ホストベース・キャッシュとは?

SIOS iQでは、SSDを含む各種フラッシュ・ストレージやメモリ(RAM)など、ホストに搭載した高速な記憶デバイスと、VMware vFRC、SanDisk FlashSoft、PernixData FVPなどのローカル・リード・キャッシュ構成ソフトウエアを使用して作成したホスト・ローカルのリード・キャッシュのことを、ホストベース・キャッシュと呼びます。

ホストベース・キャッシュの最適化

ストレージへのアクセス競合が発生し、ストレージの性能問題が現れた場合、ホストマシンでホストベース・キャッシュを構成することにより、SANなどのストレージへのアクセスを抑制するとともにネットワーク・トラフィックを低減し、ストレージの性能問題を解決するだけでなく、アプリケーション・パフォーマンスを向上したり、より多くの仮想マシンを稼働させることが可能になります。
一方、ホストベース・キャッシュの効果を十分に引き出すためには、キャッシュ・サイズなどを適切に設定することが非常に重要です。しかし、数百〜数千も存在する仮想マシンとストレージの組み合わせの中から、どの仮想マシンのどのストレージ・アクセスをキャッシュ化するかを決定し、さらに、キャッシュのサイズなどの設定を最適化することは極めて困難な作業でした。従来は、経験と勘に頼り、非効率で時間のかかるトライ・アンド・エラーを繰り返し、徐々に最適な値を見つけていく以外のアプローチはありませんでした。
SIOS iQは、機械学習技術の採用により、素早く最適なホストベース・キャッシュの設定を導き出します。
SIOS iQは、どの仮想マシンのどのストレージ・アクセスをキャッシュ化すべきかを分析するために、VMware仮想環境に存在する物理ホスト、ストレージ、ネットワーク、アプリケーションなどの個々のオブジェクトの振る舞いと相関関係、さらに、個々のアプリケーションがストレージにアクセスする際、リード・ライトのブロックサイズ、リード/ライト比率、アクセス頻度と量などを分析・学習しています。SIOS iQは、キャッシュ化すべきストレージ・アクセスを発見した際、対象となる仮想マシン、ストレージ、キャッシュの総量、ブロック・サイズを提案します。また、この時、設定を変更した場合に、キャッシュのヒット率、IOPS、レイテンシなどがどのように改善されるかをシミュレーションした結果も同時に報告します。

ビデオ: Host Based Caching

ユースケース:フラッシュ・リード・キャッシュの設置

SIOS iQは、SSDやフラッシュ・ストレージへの投資価値を最大化し、迅速かつ容易にクリティカルなアプリケーションのパフォーマンスの問題を解決することを可能にします。また、SIOS iQは、ホストベース・キャッシュの恩恵を最も大きく受けることができるホストと仮想マシンを特定し、キャッシュ・サイズなど、最適化された具体的な設定値を提案します。以下に、フラッシュ・リード・キャッシュの設置におけるユースケースを解説します。

想定環境

情報システムの運用を、主にVMware仮想環境で運用している大企業で、その仮想環境には、数百のホスト、数千の仮想マシン、数十万のオブジェクトから構成されていることを想定します。

課題

何人ものユーザ部門の人から「重要な業務アプリケーションのパフォーマンスが、我慢できないほど低下している」と情報システム部門に苦情の電話がありました。情報システム部門では、その業務アプリケーションが稼働している仮想マシンの設定をいろいろ変更してみましたが、一向に性能を改善することができませんでした。そのため、情報システム部門では、ストレージへのアクセス競合を低減し、ストレージ性能の問題解決に効果的であると一般的に言われるフラッシュ・リード・キャッシュの導入を検討しました。しかし、フラッシュ・リード・キャッシュの効果を十分に生かすためには、保有する数千もの仮想マシンの中から、どの仮想マシンのどのストレージ・アクセスをキャッシュ化するかを決定し、キャッシュのサイズも決めなければなりません。

従来のアプローチ

彼らは、まず、フラッシュ・リード・キャッシュが本当に効果があるかを見極めるために、インフラ管理ツールと併用し、アプリケーション、ホスト、ストレージ用の監視ツールなどのツールを使い、レポートを生成しました。数時間かけてデータを収集し分析した結局、性能改善が見込める確固たる根拠をみつけることができないまま、フラッシュ・リード・キャッシュを導入することに決めましたが、どのホストに導入するのが最も性能改善に役立つかはわかりませんでした。
フラッシュ・リード・キャッシュを導入した結果、少しの改善はみられましたが、彼らが期待していた程の効果はありませんでした。そして、彼らは、購入したフラッシュ・ストレージを別なホストに取り付けて、検証すべきか、それとも追加のフラッシュ・ストレージを購入すべきかを検討することになりました。

SIOS iQを使用した場合

SIOS iQのホストベース・キャッシュ分析は、フラッシュ・リード・キャッシュを最適化するための迅速で的確なソリューションを提供します。PERCダッシュボートを使えば、リード・キャッシュを適用することにより改善効果の見込める仮想マシン、キャッシュ化すべきデータストア、キャッシュ・サイズとブロック・サイズを確認できます。さらに、キャッシュ・ヒット率、IOPS(秒間I/O数)、レイテンシ(I/O遅延時間)に関して、現在の数値、キャッシュ化後の数値と改善割合(%)の予測結果も確認できます。

usecase2_host_base_caching.pngSIOS iQのHost-Based Cachingダッシュボードは、ホストベース・キャッシュを適用することにより性能向上が見込めるホスト、仮想マシン、ストレージを特定し、キャッシュのサイズを提案します。さらにキャッシュ適用後、どれほど性能改善が見込めるか予測します。

まとめ

SIOS iQのホストベース・キャッシュ分析機能は、SSDを含むフラッシュ・ストレージやメモリを使用したホストベースのリード・キャッシュを設置する際、従来のような経験と勘に頼り、非効率で時間のかかるトライ・アンド・エラーを繰り返す作業から解放します。SIOS iQは、具体的な提案と正確な予測によって、確実にシステム性能の向上を実現し、リード・キャッシュ用デバイスの価値を最大化します。そして、大規模で複雑なVMware仮想環境のパフォーマンスの最適化とサービスレベルの向上に寄与します。

ビデオ: Host Based Caching

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